OSIの研究プロジェクト形式の科学キャンプは、私たちの教育に対する考えを具現化する重要な手段でもあります。
ここでは、OSIのスタッフが描く理想の教育について説明します。
基本的な目的
OSIが規約で定める活動の目的には、科学教育と科学研究のふたつの側面があります。
科学教育の発達
- OSIの組織内部のメンバーが、科学教育を実践することによって
- 効果的な科学教育を、同じ分野で活動する人たちに広めることによって発達させる
科学研究の発達
- 人間に起因し、人間が直面する問題に対する技術的、方法論的または科学的な解決策を見つけ、発展させるための研究を遂行する
- それらの解決策を、倫理や責任といった面から認識される経済的当事者である一般市民、企業と共に、具体的に実施する
また
持続可能な発展を実現するために必要な科学教育や科学研究の重要性を、先進国、新興国を問わず広く公に啓発すること
関係者や政策決定者に対し、上記事項への裁量を高めるための訓練を行う
これらのプロジェクトを管理し、機能させるために必要な資金を確保する
下記に示す手段によって、これらの野心的な目的を実現する。
基本的な手段
上記目的を達成するための基本的な手段は以下のとおりです。
OSIのキャンプにおいて、団体生活に溶け込むよことによって。
それぞれの活動の重要性の高低に関わらず、真摯に取り組むことによって。
科学滞在センターで行われる科学キャンプは、こういった考え方に則って行われます。ただ、その実施は柔軟で、例えば12歳の子と16歳の子に全く同じことを求めるわけではなく、条件や環境によってそれぞれに適した原則を適用します。
こうした基本的な原則に忠実であることは、組織の基本的な価値を強固なものにしてくれると信じています。
oO° 価値 °Oo
科学的な価値
多領域にわたり学際的であること
横断的かつ統一された知識
強固で再現性のある仕事
調査方法の規則性
専門的背景の多様性
基本に立ち返る
(昔からの伝承を忘れないように、学び重んじること。)
科学に戻る !!!
(飢饉、健康、生命、エネルギーなどのこれまでの大きな課題を参照すること。)
斬新なプロジェクト
(根本的なニーズに応えること。)
意味のある疑問を投げかける
(提案に対して否定的になるのではなく、提案者と共に実現に向けて行動すること。)
自立的に考える
(一時的に影響されるのではなく、論理的、技術的、方法論的な面から考える能力。)
真剣さ
科学社会への統合と学術的規則の尊重
科学における男女の平等
建設的な対立
補完的な分析
«実行» 社会サービスの研究と開発
(工業化の中でも倫理に適った方法を編み出し、それを実行すること。)
科学だけでなく様々な対象への関心
Intérêt pour autre chose que uniquement les sciences...
科学を超えた価値
自己実現
有意義な自由時間の使い方
不利な条件を持つ人の受け入れ
生活と健康の質
年数によらない価値
全てに対して開かれた能力
スポーツ、文化ともに男女平等であること
広く多くのことに関心を持ち続けること
日常的な価値
基本と良識
知識、知ることと知っていること
心理学的な考え方を取り入れた新しい教育
学び直すということ
次世代のための行動
集団社会で生きる作法
平和教育
協力
(科学キャンプは、「協力」によって成り立っています!)
全てのものに価値を見出し、無駄をなくすこと
自己管理
言語/文化の多様性
(ひとつの国際言語だけを採用せずに、各言語を臨機応変に使用します。組織内ではフランス語が主に用いられますが、議事録や出版物は可能な限り他の言語にも訳しています。)
バランスの良い食事
(食事の内容や時間にも気を配っています。)
倫理的に正しい食事
(食材の栽培、調達方法など、環境や社会の面から倫理的で安全な食事を提供します。)
「自分にできること」を知ること
多様性
現実感覚
相互交換性
行動化
奉仕精神
自身の能力をお互いのために発揮し、高め合うこと
oO°組織 °Oo
科学滞在センターの運営は、手順、方法、資料、管理などの面において、チェックリストを用いながら適宜かつ体系的に行われます。これらの規則は、教育理念に沿って、技術的、経済的、物理的、組織的にそれぞれ詳細にわたって実行されます。
組織運営に関する資料は、会員登録後、 こちらのリンクからご覧いただけます。閲覧いただくには制限がありますので、ご覧になりたい場合は、OSIまでご一報ください。アクセスできるリンクをメールいたします。
oO° 実行 °Oo
OSIはその固有の価値観を科学という特定のアクティビティを通して実現します。
科学キャンプ
科学キャンプは、7歳から18歳の子どもたちを主に対象にしていますが、やる気のある6歳の子や、19歳や20歳でも、16歳から18歳の参加者と同じグループで科学に取り組むことができます。多才なインストラクターと一緒に、好奇心を満たして科学の面白さを体験してください。
OSIでは、科学キャンプを、「調査を進めることによって調査の方法や技術を学ぶ」というプロジェクトとして扱っています。科学、文化、日常生活に共通する価値観がそこにあるはずだからです。
調査プロジェクトの詳細については、こちらを参照してください。
科学授業
OSIでは、小学校から高校、大学まで、オリジナルで実践的な科学の授業を推進するためのお手伝いを請け負います。調査プロジェクトによる調査トレーニングを通して、児童や生徒だけでなく、先生の今後にも役に立つ授業の企画や運営を担います。
科学を学ぶことで、科学を超えた日常生活がより豊かになるはずです。
科学授業の詳細については、 Classes de Découvertesをご覧いただくか、興味のある方は直接メールにてご連絡ください。
科学関連会議
科学関連会議は、研究に貢献したい人なら誰でも参加することができます。
OSIは、それぞれの分野での研究を進めるという形で、この会議を先導します。
強固で柔軟な知性に特に価値を置き、多文化への理解に基づく科学を超えた価値を創造します。
詳細については、 Congés Solidairesを参照してください。
家族のアクティビティ
子どもたちと一緒に家族みんなで、科学調査を楽しむ知的な休暇を過ごしたいという家族のために、OSIでは、週末や連休などを使って新しい発見ができるアクティビティを用意しています。
日常の社会生活を離れて、生態系や倫理を再考することのできる科学調査が体験できます。
それぞれの家族の要望に合わせて内容を調節することができます。詳細については、直接メールにてお問い合わせください。
研修
研究者、エンジニア、技術者、教師の研修や、学生のインターンシップや卒業/修士/博士論文のための受け入れを行っています。
科学がより多くの人にとって身近なものになるように、また、専門家たちがその専門性をより高められるように、OSIがこれまでに蓄積してきた経験や知識を共有します。
シンポジウム
研究者、エンジニア、技術者、教師、学生などを招いて、調査研究の把握や意見交換の機会となるシンポジウムを開催しています。多分野にわたる関係者が一同に会することで、新たな出会いを支援します。
研究設備利用のための滞在
研究者、エンジニア、技術者、教師、学生のために、OSIでは、科学滞在センターに泊まり込んで、調査に打ち込むことのできる環境を提供します。
スタッフの仕事
OSIに関わる仕事全般にわたり、日常での価値観を活かすことが求められます。マネージャー、技術者、寮管理人、そしてもちろん科学インストラクターや、プロジェクトに関わる全てのスタッフが、OSIの目指す科学教育を体現する役割を担います。
oO° 教育プロジェクト °Oo
OSIが規約で定める組織の基本的な目的や手段は、個々の活動の目的や手段に反映されます。運営や教育において、目的、計画、評価を含む各項目は、教育プロジェクトの対象となります。
教育プロジェクトは、ウェブサイトで公表され、パートナー団体/企業や社会と共に進められます (こちらをご覧ください)。
教育プロジェクトの成果は、年次報告の際には印刷物として発行され、青少年スポーツ省や品質監督機関など、OSIの協力団体に配布されます。
oO° 白書 °Oo
OSIが規約で定める組織の基本的な目的や手段は、個々の活動の目的や手段に反映されます。
科学や技術に関する事項は、それぞれの調査や教育プログラムの対象として、研究目的、必要な資材、仕事の分担、連絡先、関連研究などの詳細が白書に記載されます。
これらの白書は、ウェブサイトの「プレゼンテーション」欄に掲載され、パートナー団体や企業の研究に寄与します。それぞれの内容には、該当するリンクが貼られる他、電子情報として資料をダウンロードすることもできます。また、最初の掲載から半年後、それ以降は年に一度、最新の情報に更新され、研究の円滑な進展に役立てられます。
OSIの科学キャンプに関するパンフレットはこちら
それぞれの研究プロジェクトの詳細はこちら